マーケティング戦略を作りましょう!
という時に絶対的に必要なのは、いわゆる事業計画です。
事業計画とは、簡単に言うと「会社としていつまでに、どのくらいの売上(利益)を生み出したい」という意思の現れです。
事業計画の数字を作りましょう
マーケティング戦略を作る前に、目標を立てましょうという記事で、コンサルタントの智樹くんの場合という例でご紹介しております。
その時に使った事業計画の数字がこちら
これは、単年度でしかも年収(利益計算)1,000万円という目標を立てて、単純計算したものです。
これでも十分な数字にはなっていますが、もう少しなぜそうなったのかの理由付けがほしいところですね。
なぜかというと、この売上高1,400万円は、コンサルタントの智樹くんとして「あるべき姿」なのかというところが問題です。
未来思考と過去思考
事業計画を立てるときには、もちろん様々な思考が考えられます。
どれが良いということは、一概には言えませんけど、できれば未来思考で会社のあるべき姿を目指して欲しいですね。
ということで、過去からの積み上げで、前年比110%の事業計画を組む「過去思考の目標設定」と会社のあるべき姿を目標にする「未来思考の目標設定」をグラフで表してみました。
過去思考で作る事業計画
この過去思考で作る事業計画は、大企業の事業部や個別部署の事業計画を作るときに多く用いられる手法です。
上の表のように、前年比を使い来年度の事業計画を作るという典型的な例です。
10年以上の歴史があるような企業の場合は、この手法を使って次年度の事業計画を作る場合が多いですね。
しかしこの方法で事業計画を作った場合、事業計画を達成する可能性は低いです。
なぜかというと、作った事業計画に戦略性が乏しい場合が多いからです。
過去からの積み上げで、現在の組織や商品、人材をほとんど変えないで現状維持を前提に事業計画の数字を作ると、このような事業計画になることがほとんどです。
しかし、過去思考の事業計画が必ずしも悪いかというと、そうとも言えません。
特に大企業の場合は、革新的な技術開発や圧倒的優位な商品がない限り、ある程度市場が成熟しているので、そう簡単には飛躍できないということが言えます。
例えば5000億円の販売を昨年度達成して、次年度の事業計画が8000億円ということは、ほぼありえないことです。
たぶん5000億円であれば次年度二桁成長は至難の業かもしれません。
こういう理由で、特に大企業で数千億円といった売上をしている企業では過去思考の事業計画の考え方でも良いでしょう。
未来思考で作る事業計画
こちらの事業計画の組み方は、これから事業をはじめようとしていらっしゃる方や、実際に事業を初めて2-3年の企業向けかも知れません。
ただ、すでに事業をはじめていらっしゃる方でも、事業を拡大していきたい方や、高い目標に向かって邁進していきたい社長さま向けの事業計画の作り方です。
どのように作っていくかと云うと
まず、自社のあるべき姿(ありたい姿)を作りそれを目標にします。
例えば、
5年で事業規模を年商10億円、利益5,000万円にしたい。
という目標を作ります。これが会社としてのあるべき姿(ありたい姿)です。
現在の事業規模が年商1億、利益400万円だとします。
そうすると、自社のあるべき姿と現状都の間にギャップがありますね。
売上にして10倍、利益にして12.5倍です。
このギャップをどの様に埋めるのか?
いつまでに何をどうすれば目標を達成できるのか?
ということを考えますよね。
現状から目標達成に向かって適切な道筋を立てて計画を作ります。
この道筋が、経営戦略です。
5年間で売上10倍をするのには、経営資源である「ひと・もの・かね」と「情報」をいかに適切に配分していけばよいのか?
これは知恵を絞って戦略に落としこむしかありません。
時系列に、数字を軸にしてまずは目標達成の青写真を作ります。
数字的には、こんな感じですね。
この目標数字を達成するために、「いつまでに」「なにで」「どうのように」という売れる仕組みを考えるのが経営戦略になります。
時系列的に、商品・サービスの開発計画を作ることもしなければなりません。
それに伴って、組織を作ることも必要かもしれません。
「企業はひとなり」という名言もあるように、この5年で10億円規模の会社にするには、「人」=人材というところがキモのひとつになってくるでしょう。
また、現在でさえすごいスピードで市場が動いているのに、3年後の商品なんてわかるはずがないという声が聞こえそうですね。
ハイそのとおりです。ハッキリ言って、わかりません。
でも、この事業計画はあくまでも計画です!
ですから、世の中の動きや市場の変化に対応してどんどん変えていって良いのです。
そして、市場変化に柔軟に対応することが戦術となります。
つまり、戦略という目標までの道筋は変えないけれども、そこに至るやり方は状況に応じて変えていきます。
事業計画の作り方「過去思考」と「未来思考」のまとめ
事業計画は経営の意思です。
大企業がよくやっているのが、過去の数字を使って次年度の計画を作っていく「過去思想」の事業計画。
スタートアップやベンチャー企業などがよくやっているのが、まず自分のあるべき姿を描いて、そこにどうやって到達するのかを、目標から辿って現在からの筋道を作っていくのが「未来思考」の事業計画です。
どちらの事業計画を立てるにしても、そこには経営戦略がなければ、ただただ「絵に描いた餅」とか、「数字だけがひとり歩きする」ということになりかねません。
なので、事業計画を作るときには数字は大切ですが、それよりもその数字を達成するための戦略のほうが、実はもっと重要です。
事業計画の作り方、多少なりともお役に立てると嬉しいですね。
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